2013年09月14日

53. ああっ女王様っ!(4)

ミツバチさん女王4.png

今度こそ決まったと思ったのに、トイレに向かう女王様に追いすがる雄蜂殿下。トイレを我慢してイライラしている女王陛下の逆鱗にタッチか? 半数体であることを告げられて苦悩する展開は昆虫、いや「蜂モノ」ならでは。私はその気持ちを察するのみですが…。これがバラタナゴものならライバルが「フフフ聞いて驚けオレ様は4倍体だ」とか? 多ければいいってもんじゃないでしょうけれど。

いっそ心もなければ…というのはミツバチさんに興味を持つようになって雄蜂さんたちの過酷な運命を知った時に私が実際に思ったことです。巣にあっては邪魔にならないように、無駄にエネルギーを使わないように静かに過ごして自分の勤めを忠実に果たす。分蜂中でも分蜂球から何事も起きていないかのように出かけて帰ってくる。きっとひどすぎる境遇だから何も感じないように作られているのか、と。無人偵察機をdroneと呼ぶのはそのためかとさえ。

でも、雄蜂さんの脳は決して小さくはないのですよね。そりゃ虫なので「大きい、」とは言いませんが、少なくとも女王様よりは大きく、複雑な仕事をこなす働き蜂さん並には大きい。結婚飛行で女王様を追尾するためだけにそんな脳が必要なのか、どうなのか。触角の異常なまでの感度といい、ミツバチさんという種が危機に瀕した時にもう一段階進化するための隠し球なのではないかとさえ思えてきます。今は「怠け者」扱いですが。

※基礎知識
ミツバチさんに限らず蜂、膜翅目の男子はみな半数体なんだそうです。これを知った時、私はかなりショックでした。でもこの独特のシステムのために先に女王様が言っていた、働き蜂が「自分で産むより妹を育てた方がおトク」というような状況が発生し、高度な社会性を獲得するに至ったとされています(娘には自分由来の遺伝子が半分、父親が同じなら妹には3/4入っているので)。とはいえ、ミツバチでは異父姉妹の区別はついていないらしいし、迷った蜂がよその群れで働いたり、女王のいない日本蜜蜂の群れが西洋ミツバチの女王を受け容れたりすることは、その功利主義のような説では説明しきれないと思うんですが。

働き蜂さんはおうちを汚さないように外で用を足しますが、女王様は多分安全のためでしょう、中で済ませて働き蜂さんが外に捨てにいきます。そんな女王様を追いかけちゃダメじゃないですか殿下〜!

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posted by せいちんデザイン at 05:45| ミツバチ漫画